アラル海が干上がってしまった話、南極の氷が解けた話、自然災害への保険が破綻しつつある話・・
映画「不都合な真実」で紹介される話は、どれも見聞きしたことのある話ばかりで、聞いたことも無い話ではありません。
しかし、アル ゴア元副大統領から、「全て地球温暖化が原因だ!」と説得されると、個々の事例が一度につながり、未曾有の危機が迫っている事に気づかされます。
10年近く前、ワールドウォッチ研究所の地球白書など環境問題の本をひとしきり読んだことがあります。その頃レスターブラウンが訴えていた状況よりはるかに悪くなっている事がわかります。
今年の冬が寒くない事も、「暖かくて良かった。」と喜んでいられない。むしろ、人類滅亡のカウントダウンが始まったのかもしれないと感じます。。
映画自体はアル ゴア元副大統領が環境問題について講義をするだけです。だからこそ、次から次へと映し出される異常気象の現状に深く考えさせられ、慄然とします。
映画の中で、ゴア氏は、一人一人が二酸化炭素を排出しないように心がければ大丈夫だと、力強く訴えます。
本当でしょうか?本当の不都合な真実はもう、取り返しがつかない状況という事を映画の中で言えないことなのではないかと思います。言うなれば、気休めで育毛剤を使うようなものだろうと思います。
世界各地が水没の危機に瀕してると言います。そうしたら、大変な食糧危機が来る事にはずです。山に引っ越せば解決できる話ではありません。
また、6000万人が被災したら各国は支援できるでしょうか?どの国も自国民を守る事で精一杯になると思います。もっとも、それすら難しいのではないかと思います。インドネシアの津波とは被災者の数の桁が違いすぎます。
以前、地球白書を読みながら、なんとか自分の世代は、ぎりぎり人生をまっとうできるのではと考えてました。でも次の世代となると厳しいかもしれないと思ってました。
どうも、自分の世代ですら人生をまっとうするのはかなわぬ夢かもしれません。
2月だというのに、冷房が欲しくなるような帰りの電車にゆられながら思いました。