武蔵村山市議会議員 天目石要一郎(あまめいし よういちろう)の活動報告

利権屋や某カルト団体の政治圧力の暴走捜査などの嫌がらせにもめげず、利権や不正とたたかっています。

平成21年度予算 反対討論

 もう、2週間以上前に3月議会は終わったのですが、私は今回予算案に反対をしました。議会で反対討論をしましたので、討論の原稿を掲載します。5月には各戸に議会だよりが配布されますが、議会だよりは800字にまとめなくてはいけませんのでかなり省いています。普通、予算の討論では、経常収支比率が上がった下がっただの、民生費がどうしたこうしたと、みなさん討論されるのですが、まったく印象に残らないし、数値類は予算書の最初に表で出ている話なので、そんな事より具体的な問題点を述べるようにしています。
 ご一読ください。

 討論でも述べていますが、小中一貫校整備計画は武蔵村山市にとって、
      政府による「昭和の三大馬鹿査定」に匹敵する事業だと思います。


平成21年度予算 反対討論
 清流を代表して平成21年度予算に対して反対の討論を行います。
今、社会は世界的な経済危機にさらされています。この予算案でも、法人市民税額は前年度比較-56%です。予算を調整した時期よりも一段と景気が冷え込んでいるため、今後、いっそうの落ち込みが考えられます。また、個人市民税にも大きな影響が現れると思われます。市民が塗炭の苦しみに喘いでいるというのに、この予算は市民の苦しみや思いを反映しているとはとても思えません。

 具体的に見てみます。まず、私共が修正案を提案しましたごみ収集業務委託では、市の予算では、一つ一つの必要経費を積み上げて予算額を算定するという方法ではなく、先に予算額を決めて、後からアリバイ的に積算したように見せかけるという方法で予算を作っている事が明らかになりました。
 地方財政法の3条にはこうかかれています。「地方公共団体は、法令の定めるところに従い、且つ、合理的な基準によりその経費を算定し、これを予算に計上しなければならない。」と。言うまでもなく、ごみ収集業務委託のように、合理的な基準によらず金額ありきで予算を計上する事は地方財政法違反ではないでしょうか。このような予算に賛成できる訳がありません。

 加えて、委託業者は過積載で刑事処分を受けました。市は来年度もまた、一切見直すこと無く、特命随意契約を続けると明言しています。市当局は刑事処分の意味を当然理解しているのでしょうか。まさに麗しき業者愛です。市は市民に対して誠実であって欲しいと願っておりますが、まさに叶わぬ夢であります。

 この事は、市と業者が親密な関係であるという単なる事実だけでなく、今後の武蔵村山市政にとって計り知れない影響を与えることになるでしょう。行政としての重要な業務である行政指導がやりづらくなるからです。今後、市内でおこる違法行為、脱法行為に対して、「刑事処分を受けても特命随意契約をしている業者があるのに、この程度の事で何で行政指導を受けないといけないのだ!」と開き直られて反論が出来ますか。法律が通用しない街になってしまいます。実に暗澹たる気持ちになります。

 加えて、7万市民の内、約5000名もの方々から反対署名が届いているにも関わらず、小中一貫校整備が行われようとしています。総額15億円もの予算を掛けますが、すでに作ってしまった接続棟までで、今後の建設は中止するべきです。2中の体育館は8200万円もかけてすでに改修しています。そういった施設を破壊して、新に7億6千万円もの予算を掛けて体育館を新設するのは無駄以外の何ものでもありません。平成13年から議論してきたと市は強弁しますが、中身の無い議論してきたからこそ、解体予定の施設の改修を先に行うなどという事になるのです。また考え方として、市の南東部に災害時の避難場所が必要だから新しい体育館が必要なのだそうです。建設予定地のすぐ隣にはすでに緑が丘ふれあいセンターがあるではないですか?災害時の体育館への避難風景が報道されますが、絵になるから報道されるんです。広くて、天井が高くて音の響く体育館で多くの人と生活する事を考えてみてください。

 例えば、仮に5人でも鼾のうるさい人がいただけで被災者の人々は不眠症になり、殺伐とした状況になることぐらい容易に想像できませんか?音の響く広い場所に避難する事がどれほどのストレスになるか考えてみてください。万が一の時、ふれいあいセンターと体育館のどちらに避難しますか?本当に、長年、何を議論してきたのでしょうか?

 小中一貫校によって、武蔵村山市の教育が大きく改善されるとの主張があります。友人で、ある自治体で教育主事をしている人から意見を聞こうと思い、武蔵村山市の小中一貫校の話したところ、言下に「いじめが固定化するだけだ!」と本当にナンセンスな事業だとばかりに言われました。本当に小中一貫校によっていじめや不登校が減るのでしょうか?通学距離が長い生徒は学校に行くのが大変です。ちょっとつらい事があれば学校に行きたくなくなってしまいませんか?むしろ不登校が増えるように思います。それよりも、遅刻しないようにと自転車で疾走する長距離通学の生徒が交通事故を起こしはしないか大変心配しています。小中一貫校よりも、少人数学級で先生の目がより行き届く方が、はるかに、いじめや不登校には効果があるのではないでしょうか?

 また、小中一貫校のように多額の予算をかけて学校整備をする事が生徒の学力向上につながるのでしょうか?全国学力テストで好成績を残している秋田県教育委員会では、子どもの知的好奇心を引き出す事、毎日勉強する事を習慣化させること、落ちこぼれないようにきめ細かな指導をする事を基本にしています。お金を掛けて立派な施設を造るのが良い教育だなどとは全く言っていません。
 このような、お金をかけた立派な教育施設が、立派な子どもを育てるという因果関係は、全国いくら探しても見当たりません。

 平成13年から長年検討されてきたそうですが、長年検討してきたのなら、実はこの小中一貫校整備が武蔵村山市の教育の改善になんら意味が無い事を、教育委員会も市当局も気が付いているのではないですか?武蔵村山市の教育改善のために本当に必要な事は別にあることを本当は分かっているのではないですか?本当に意義がある事業なら7年も8年も議論に時間はかからないはずです。
 小中一貫校整備は、武蔵村山市にとって、政府による「昭和の3大馬鹿査定」に匹敵する事業だと後世言われることでしょう。
 多くの市民が苦境に喘いでいる今、平成21年度予算は市民の立場に立って作られた予算とは到底理解できません。よって反対いたします。