25日、午後から市民会館ではテレビ番組の「なんでも鑑定団」の公開録画が行われましたが、午前中は、小中一貫校建設計画に関する市議会三会派による報告・懇談会が行われました。
今回は、政和会からは藤野議員と大原議員、共産党からは籾山議員、私ども清流からは善家議員と私が出席して、それぞれの観点から小中一貫校建設計画の問題点を説明しました。
参加者の市民の方からの質問に答えるというのがこの会のスタイルだったのですが、学校の先生をされているとおっしゃる方がいらしたので、私の方から質問してしまいました。
「小中一貫校で、先生が理想とする教育が実現できますか?」
本当に良い教育が出来るのなら、非常に不透明な点が多い事業ですが、容認出来るかもしれません。
「良い教育は出来ません。小中一貫校配属を希望する者はおそらく一人もいません。」
小中学校の現場の先生がたの口から出た衝撃的な発言でした。
付け加えて、
「小中一貫校に配属されてしまうので、武蔵村山市内で、今年転属の希望を出す者は多分いません。また、同じ理由で、他市の先生で、武蔵村山市に移動を希望する人はおそらくいません。」
とにかく、絶対に配属されたくない学校が小中一貫校なのだそうです。
配属されたくない理由として
Q.小中一体型による教育連携が出来て良い教育が出来る。
A.教育連携などは何十年も前から行っている。校舎を一体化するよりも、先生同士で情報交換をする方がはるかに重要です。
Q.職員室が小中で一体化しているので、先生同士の情報交換が活発になる。
A.今の教員は遅くまで資料作成などで各々パソコンに向かわざる負えないので部屋が一緒だから情報交換が活発になるという訳ではない。
他にも、物理的にも無理だという事の例として、「小学生用の英語教材を作る時間が無い。」などの意見もありました。中学の英語の先生はそれでも小学生用の英語教材を作らざる負えませんから、本来の中学校での講義の準備に支障が出てくるという事でしょう。
とにかく、今回の小中一貫校は学校の先生方が理想の教育実現のために行われる訳でなく、ある日突然、トップダウンで決められた事で、本当に現場は混乱しているとの事でした。
いずれにしろ、「あの学校にだけは配属されたくない!」と先生方が考える学校で良い教育が出来る訳がありません。
小中一貫校では質の高い教育は行えないと思うからこそ、特に配属されたくないと考えるのでしょうから。
また、教育委員の人事権の話もされていました。小中一貫校への配属希望を書かせられる先生もいるかもしれません。
先生も、親も、子供も望んでいない。小中一貫校を望んでいるのは一部の政治関係者だけのように思えます。