市では工事などを入札で決めるというのはご存知の事と思います。入札の時は予定価格というものが決められています。応札したどの会社も予定価格より高かった場合、予定価格に達するまで計3回入札する事になっています。
その時、不思議な現象が起こる事があります。1回目に最低価格を入れた会社が2回目も3回目の入札も最低価格となるのです。この事は一位不動の法則と言われ、談合の状況証拠の一つと言われています。
以下紹介させていただくのは、武蔵村山市ホームページの入札結果から一位不動の法則となった入札の一覧です。
ちなみに、一位不動の法則でない入札結果は1件だけみつかりました。また、2社が同価格を入れた事例が、1回見つかっただけです。あとは一位不動の法則です。
果たして、偶然でしょうか?
ありえない確率で、一位不動の法則が発生しています。
本当に競争原理が働いているんですか?
この一位不動の法則に加えて不思議な現象が目につきます。入札の回数を重ねるたびに、入札を辞退する会社がバラバラと出てくるのです。3回目の入札時は2,3社しか残っていません。この事は受注調整と呼ばれます。入札回数を重ねるほど予定価格との幅が狭くなるのため、入札参加企業を減らして落札率を高くするのです。
これも、談合の状況証拠の一つと言われています。
それでも、武蔵村山市の入札結果は偶然なのでしょうか?
平成20年度 一位不動の法則であった入札一覧
入札日時 契約名 落札企業 落札金額 入札数
4月11日 備品(庁用自動車)購入 武蔵村山車検センター 2,603,838 2
4月11日 小中学校プール清掃委託 東建社 武蔵村山支店 682,500 3(不調)
4月11日 第一小学校校舎耐震補強工事 古賀建築事務所 4,882,500 3(不調)
に伴う実施設計委託
4月25日 備品(備蓄倉庫)購入 船山株式会社 東京本店 2,215,500 2
5月19日 道路清掃委託 スバル興業 多摩営業所 9,870(1k当り) 2
5月19日 道路雨水吸込槽浚渫委託 常盤組 2,940,000 2
5月19日 道路補修工事 東亜土木興業 1,249,500 2
5月30日 消耗品(ジャンパー等)購入 アキヤマスポーツ 1,499,400 2
5月30日 小中学校植木病害虫駆除委託 まごころ造園 1,412,250 3(不調)
6月13日 自転車道等樹木害虫駆除委託 まごころ造園 115.5(1ℓ当り) 3
6月27日 小中学校建設設備定期検査委託 宮崎一級建築士事務所 535,500 3(不調)
7月10日 武蔵村山市職員等健康診断業務委託 医療法人社団医検会 4,329,500 2(不調)
7月10日 小中学校受水槽及び高架水槽清掃委託 冨士建物管理 924,000 3
7月10日 小中学校ジュータン清掃委託 サンプロス 1,411,410 2
7月10日 小中学校窓ガラス清掃委託 東建社 武蔵村山支店 2,048,646 3(不調)
10月29日 消耗品(感染対策防護キット)購入 スズケン 999,600 2
11月28日 市立公共施設窓ガラス清掃委託 古畑総合建装 1,548,750 2
12月12日 樹木移植委託 神浩園 745,500 3(不調)
12月12日 経塚公園他2公園整備工事 神浩園 2,940,000 3(不調)
1月16日 小・中学校ばい煙測定委託 むさしの計測 1,074,150 2
1月16日 児童遊園施設改修工事 神浩園 1,638,000 3
1月16日 歴史民族資料館収蔵庫ガス消 武蔵野総合防災 4,712,400 3
化設備設置工事
入札方法についての追記ですが・・・
地方自治の教科書によると、3回の入札で予定金額に達しなかった時(不調とよびます。)企業を入れ替えて再度入札をすると書いてあります。しかし、武蔵村山市では地方自治法施行令に基づき、3回目に最低価格を入れた会社と随意契約を行っています。
兵庫県の小野市など入札改革をしている自治体は不調の場合、入札参加業者の入れ替えを行っています。
武蔵村山市も見習うべきです。