先日、日本李登輝友の会に顔を出したところ、「天目石さん、こういうの好きでしょ!」と本を手渡されました。
「日本よ!国家たれ! 元台湾総統 李登輝守護霊 魂のメッセージ」、著者は幸福の科学の大川隆法。李登輝総統の守護霊になりきった大川隆法が語るというものです。大川隆法の霊言集の中でも、「白眉の一冊」と言えるものだそうです。
せっかく頂いたので、読みました。
これが、白眉の一冊ですか???
白眉どころか、おそろしく質の悪い眉唾ものです。仮に霊言だとしても、売れない物まね芸人の霊が憑いているとしか思えません。
実際のところは、ウェッジなど最近発行された雑誌の李登輝総統のインタビューを斜め読みして、適当にしゃべっているだけでしょう。
内容の薄さはともかくとして、いかに、噴飯物か、数点指摘しておきます。
まず、
「私であって私でない私」、「我是不是我的我」という李登輝総統の思想哲学の中心軸が全く語られていない!
肝心の部分が無いため、ネット右翼に目覚めて3ヶ月の酔っ払い親父のたわごとと相違ないです。。
なのに、守護霊がどう語っているかというと・・・・。
質問者から、「リーダーには信仰が必要だ!」と説いていることを触れられ。
李登輝守護霊 いや、信仰は大事ですよ。信仰がなかったらねえ、まあ、私もクリスチャンということにはなっているわけだけど、「靖国参拝するクリスチャン」なので、本物かどうか、ちょっと”怪しい”クリスチャンではある(笑)。 124ページ
「怪しいのは、大川隆法 あなただよ!」
他にも、八田與一の名前が出てこず、質問者から助け舟を出してもらったりと、不勉強さを露呈しています。あと、蒋介石をケチョンケチョンに言ってますが、李登輝総統が蒋介石、蒋経国の元で仕事していた事を忘れてませんか?このような、台湾をはじめとする東アジア情勢の不勉強をごまかすために、やたらと「従軍慰安婦話の捏造はけしからん!」と話を摩り替えてごまかします。
細かい点をあげるときりがないのでやめますが、最後に、李登輝総統は、怪しげな守護霊が語るような、いかにも大物然とした上から目線の口調では話をしません。
「・・・・・・なんだよ。」、「・・・・・・・ですよ。」
と親しみやすい口調でお話をされます。
私のブログで、李登輝総統の講演を反訳しているので、参考されていたら、多少はイタコ芸らしくなっていたかと思います。
しかし、こんな眉唾本を、関係者がわざわざ台湾の李登輝総統のところまで届けに行ったのだそうです。門前払いしてもしつこいので、結局、秘書が相手させられてしまったとのこと。これには、心底迷惑だったと思います。
「李登輝元総統も感激!」などと都合の良い宣伝をしないように!
日本李登輝友の会としても、抗議した方が良いのではと思います。今日の理事会で相談してみようかと思います。
最低限の勉強してから守護霊リーディングをしましょう。
また、信者が減っちゃうのではといらぬ心配をしてしまいます。
さすがに、幸福実現党の幹部も、これはおかしいと気づいているはずです。
次は、佐村河内 守の守護霊リーディングを期待してます。
※追記 李登輝友の会の理事会で、こんなインチキ本に対して抗議しないのか?と投げかけてみました。
小田村会長からは、「相手は宗教団体でしょ?」と特殊な世界の人たちなので、まともに取り合ってもしょうがないのでは?との事でした。
黄文雄先生は、「韓国なんて国自体がカルトみたいなものなんだから、カルトにはカルトだよ!」と。
「なるほど!そうとも言えるな。」と一瞬思ったのですが、「日本にだって、韓国に負けないぐらいイカレた連中がいるんだぞ!」って言うことは果たして胸をはれることなんでしょうか?
いずれにしろ、中身がスカスカで失笑しかでない程度の本であると言うことです。
正直、幸福の科学の関係者の方たちは、教祖の奇行に頭を抱えられているのではと、お察しします。まさに、「王様の耳はロバの耳!」です。