府中公園にて、「第12回 朝鮮文化とふれあうつどい」が開催されていたので行ってきました。チマチョゴリの会という団体が主催です。
また、公園の隣の府中市中央文化センターでは、「在日一世と家族の肖像 写真展」も開催されていました。
私は、着くやいなや出店の朝鮮料理コーナーに直行して、サムゲタンやら朝鮮風のうどんやら、ぜんざいや海苔巻き、キムチと本場の味を堪能しました。値段も良心的で大満足でした。
あくまで朝鮮文化とふれあおうという会です。部外者が入りづらいというような雰囲気もなく、のどかで、友好的なお祭りでした。
貴重な機会なので、じっくりと教科書を見ていたのですが、小学6年生と中学3年生の教科書には金日成・金正日の事が書かれていました。ただ、高級部の現代朝鮮歴史のように、敬愛する金日成主席様・敬愛する金正日将軍様という歯が浮くような敬称まではついていないようでした。
あと、気がついたのは、日本語の教科書では、宮本百合子(日本共産党 宮本顕治の妻)のキュリー夫人が載っていました。昔は兎も角、今は日本共産党と北朝鮮は仲が悪いと思っていたので意外に思いましたが、作品と政治スタンスは別という事なのでしょう。
熱心にと教科書を見ていたら、親切に「何かご質問とかありますか?」と声を掛けてくれました。そこで、「やっぱり、金日成や金正日を教えているんですね。」と、つい言ってしまったら、スタッフの人はすーーーっと去って行ってしまいました。
会場を移して、「在日一世と家族の肖像 写真展」も見学してきました。多摩川で砂利取りをしていた時代の写真や、調布界隈の朝鮮部落の写真など、地域の写真ももちろんですが、在日一世の方たちのそれぞれの人生と歩んできた道を紹介する写真が大部分のスペースを占めていました。
それぞれの方の来日した理由などを読ませてもらいましたが、強制連行で連れてこられてなどというのはほとんど無く、先に来日していた身内を頼ってという理由がほとんどでした。そんな事からも分かるように、反日意識を煽るような展示ではなく、人生の年輪を感じさせるような、しみじみとした内容でした。民族や文化の違いから、いろいろな摩擦が起き、苦労されたことがしのばれました。
「共和国に帰国された娘さんはもう亡くなって・・・・・」などという記述を見ると、帰国事業で北朝鮮に戻ったあとに娘さんは収容所に入れられたんだろうなあと容易に想像はつきますが、誰に対しても恨み言を語っている訳でもない事がむしろ胸に迫るものがありました。