武蔵村山市議会議員 天目石要一郎(あまめいし よういちろう)の活動報告

利権屋や某カルト団体の政治圧力の暴走捜査などの嫌がらせにもめげず、利権や不正とたたかっています。

村山温泉 「かたくりの湯」を巡る深い闇  その4

 村山温泉「かたくりの湯」の指定管理者 シンコースポーツの実質的オーナーが巨額の裏金作りをして、国税から追徴金を取られている事は、その3で書きました。

 でも、この石崎克博氏は、別の事件で、世間の耳目を集めています。

 それは、荒川区長への贈収賄事件です。

 どんな事件かと言うと、荒川区スポーツセンターの管理を受注したかった新光ビルシステム(当時)は、助役に賄賂を渡して、自社に有利なように仕様書を書き換えさせたという話です。料亭で接待して区長にも賄賂を渡したとかあるのですが、この事件の肝は、仕様書を書き換えさせたという点です。
 
 この仕様書をどのように書き換えさせたのか?

 発注仕様書に「遠隔監視システムを導入する業者に限る」との変更させたのです。

 「遠隔監視システムのどこが問題なの?」と思われるでしょう。

 遠隔監視システム自体は全く問題がありません。ただ、この一文で、ライバル会社は受注機会を失ってしまいました。  気の毒な話です。


 シンコースポーツと山武による、「かたくりの湯」の管理運営の売りの一つは、「遠隔監視システム」です。
 
 まあ、危ない橋を渡ってでも採用してもらいたいぐらい素晴らしい技術なのでしょう。結局、石崎社長は橋から落ちる事になりましたが。でも、石崎社長、有罪とは言え、執行猶予。危ない橋からは落ちましたが、塀の向こうには落ちなかったのは幸いでしたね。

 冗談はさておき、指定管理者の事業計画書に次のような一文があるのです。

 事業計画書の6ページ

 「かたくりの湯」を知り尽くした両者

 ・シンコースポーツ㈱・・・平成14年4月より5年間 運営業務全般を受託
 ・㈱山武      ・・・平成17年4月より1年間 総合管理業務を受託
            オープン前より施設の維持管理業務・制御機器関連の仕様作成に協力する。

 なんと、賄賂攻勢で、荒川区の仕様書の書き換えを画策していた時期、武蔵村山市の「かたくりの湯」の仕様書作成をしていたのです。はたして、シンコースポーツ以外が受注可能な仕様書だったのでしょうか?

 シンコースポーツ以外は、落札できないような仕様書だったのではないですか?

 武蔵村山市とシンコースポーツの最初の接点となったのは誰だったのでしょうか?
 
 今となっては、闇の彼方です。

 仕様書作成時、石崎克博氏は、シンコースポーツの取締役であり、実質オーナーであった事はいうまでもありません。

 収賄事件の肝となった、遠隔監視システムは、今でも健在です。村山温泉「かたくりの湯」は24時間、遠隔監視システムで見守られています。

 もちろん、タダではありません。

 設備維持管理・保守点検費用として、毎月 200万5500円を株式会社 山武に支払っています。

 1年間では、2400万円にも上ります。

 「かたくりの湯」で使用する灯油代や、レストランでの調味料代よりはるかに高額なのは言うまでもありません。

 この㈱山武に払っている、設備維持管理・保守点検費用、遠隔監視に加え、多くの職員を常駐させているから200万円もの高額になるのだろうと普通は思います。

 遠隔監視自体は、雑居ビルのエレベーターやら、セコムやら、結構普通にありますから。ひょっとすると、風呂の湯の管理や、サウナの温度管理など、実はもの凄く高度な技術なのかもしれませんが。
 
 ちなみに、設備維持管理・保守点検の要員で、常駐している人は、たったの1名。それも、朝8時から夕方5時までです。

 夕方5時以降は、常駐している人はいないのです。

 随時、必要な時に、人に来てもらうんだそうです。

 それで、毎月200万5500円です。

 実は、設備維持管理・保守点検費用は、常駐の要員が日中1名、遠隔監視システムという以外、全くわかりません。報告書にもこれ以上わからないブラックボックスになっています。

 実は、これでも、非常に安く請け負ってくれているのか?

 それとも、ブラックボックスで分からない事を良い事に、かなりの利益を上げているのか?

 まさに、深い闇です。




 年間、22万人もの来場者がいるにも関わらず、赤字経営の村山温泉「かたくりの湯」。

 ときには、溢れるほどの来場者が集まるのに、赤字経営の村山温泉「かたくりの湯」。

 やはり、私は、作られた赤字経営のように思えてなりません。


 ちなみに、指定管理者との契約内容ですが、「かたくりの湯」の運営で黒字が出た時のみ、指定管理者と市とで50対50で利益を折半する事になっています。

 こんな契約の時、一番上手な運営方法は、トントンから少しマイナスにして表向き利益が出ていないように見せかけるのが一番賢い方法となるのは自明の理です。


 シンコースポーツと山武の事業計画書による予測では、次のようになっています。

 平成19年 約3800万円の黒字

 平成20年 約4500万円の黒字

 平成21年 約4700万円 黒字

 平成22年 約5000万円 黒字 

 高速道路の利用予測など、杜撰な事業計画と言うのは良く報道されますが、ここまで、違っている事はいくらなんでもです。


 「かたくりの湯」について調べれば調べるほどに、「東南アジアのエビの養殖に出資しませんか?」とか、「近未来通信平成電電のオーナーになりませんか?」といった話に乗っかって大火傷をした後で、最後に波会長の円天で止めを刺されたら、こんな気分になるだろうなあと、感傷的になってしまいます。

 まだ、書き残した疑惑があるように思いますが、夜も遅いので、ひとまずここまでです。