2月9日に善家議員と大原議員と私の3名で、市内小中学校の全ての図書室を視察してまわってみました。数年前、善家議員といくつかの図書室を視察して回ったときには、「これでは本嫌いになるだろう。」と心配になるほど、傷んだ古い本の倉庫としか表現のしようがありませんでした。
それが、今回視察してみると・・・・
思わず手に撮りたくなるようなコメントを添えて本を陳列していたり、さりげなく花を活けて雰囲気をなごませたりと、至る所に図書館司書の先生の心遣いがされていました。
善家議員と大原議員は対応してくださった先生方に質問をされていましたが、私はすっかり小中学生気分になって図書室の本を手に取ってました。
小中学生気分になってしまうのも、予算の都合とは言え、まさに私が小学生の頃読んだ本がそのまま残っていたからです。
先生方のお話でも、「あまり古い本は子どもたちは手に取ろうとしません。やっぱり新しい本の方が好まれます。」との事でした。でも、ざっとみたところ、1970年代、80年代の本で半分近くを占めるのではという印象さえ受ける学校もありました。
全般的に本の古さは否めません。
ソ連のコルホーズや、中国の人民公社なんて、今は無くなっています。
運輸省の仕事は? と言っても、省庁再編ですっかり変わってしまっているし。
これでは図書室で本から学ぶより、インターネットでの調べ学習が主体になり本離れが加速するのではと心配になりました。
古いがゆえに貴重な本を見つけました。
NHKシルクロード〈第3巻〉幻の楼蘭・黒水城
それも、新書版でなくて、ハードカバー版。第一中学校にありました。
これは、NHKシルクロード取材班が、中国の核実験場近辺を取材したと堂々と書かれている一冊。シルクロードの核被害の研究をされている札幌医科大学の高田純先生から、新書版は見せてもらった事がありますが、ハードカバーの実物を見たのは初めてです。
現在、新書版すらなかなか入手できないそうです。
NHKがその存在を消したがっているような貴重な本です。二度と発刊される事はありません。
30年も40年も前の時代の空気を感じるなら兎も角、教育上好ましくないだろうと思うような本がありました。
このページの先頭で写真を掲載した本の数々です。どの本もよくまあここまで偏向できるなあと思う書物ばかりです。
日本軍が台湾で台湾人を虐殺して回った話。そんな日本軍と戦う勇気ある台湾の人びとの話。
日本軍による南京大虐殺
どの本にも、一貫して、日本はどうしようもなく酷い侵略者だと書かれています。
そんな中、金日成に朝鮮独立を託す勇気ある小学生の女の子の話など、さも、事実であったかのような作り話が語られていました。
インドネシアの独立の章もあったので、元日本兵の方たちがインドネシア人と共に戦った話を書くかと思ったら、元日本兵と共に戦った事など一言も触れずじまい。
その一方、金日成や毛沢東をこれ以上ないぐらい礼賛しています。
苦労して日本をやっつけた毛沢東の心は寛大で、日本の侵略と虐殺行為を許してくれた。
毛沢東の新中国は、人民は希望を持って充実した毎日を過ごしている。経済発展して、日本が侵略した時代とは比較にならないほど清潔な国になった。
ソ連のピオネール少年団の少年は礼儀正しく親切で、ソ連の未来は前途洋洋。
一方・・・
アメリカは黒人差別がひどくて、国は荒廃してしまっている云々。
今やアメリカの大統領は黒人のオバマだというのに・・・。
これが、2010年の今日、市内の小中学校図書室に並んでいる本です。
小中一貫校に15億円も使うぐらいだったら、図書室の本を一新できるでしょう。
今どき、コルホーズや人民公社ではないでしょう。
図書の先生も、さすがにこれらは酷いと思われたのでしょう。こういった本が生徒達の目に触れない図書準備室に片付けられている学校もありました。ですが、このシリーズの本は市内のほとんどの小学校でみかけました。
心配にはなりましたが、これらの本、全く貸し出し実績は無いようでした。
子供たちも、よく分かっています。