29日の市議会本会議で、積算間違いの一般会計予算が成立してしまいました。私は、議会人の良識として、反対討論をしました。自民系の方達は、だまって聞いてくださってましたが、公明からは品性のかけらも無い野次が飛んできました。野次を飛ばすなら、もう少し知性のかけらでも見せていただきたいものです。もっとも、別に期待もしてませんが・・。
今回の反対討論では、このような予算に賛成する事は、鳩山一郎の干犯発言に匹敵する議会人としての自殺行為であると論破しました。
予算の反対討論の原稿を掲載します。短い討論ですが、ご一読ください。
平成19年度 武蔵村山市一般会計予算 反対討論
ごみ収集車両の燃費が実質リッター1キロ強!ローンが終わっても、毎月約13万円も車両代を払う。おまけに、ごみ収集車両は稼動しない時も、燃料代から人件費丸ごと支給される。この例が示すように、武蔵村山市は積算を間違えている事を認めているにも関わらず、直そうとはしない。
それならばと、委託業者は稼働率を下げて堂々と過積載を行って利益を増やす。
そして、何故か市は、過積載という不正が発覚しても、公務員の告発義務や、廃棄物及び清掃に関する法律を無視してまで、業者に処分はしないと公言する。
武蔵村山市には自浄作用がすでに無くなってしまっている。今こそ、市議会が責任を持って市政を正さなくてはならない時である。
しかし、今、議会制度の歴史上の椿事が起きようとしている。それは、このような積算を間違えている予算案が可決されてしまうかもしれないという事である。政治的な意見の違いで予算に対し、賛否の意見を表明するのは当然でありましょう。しかし、市が間違いと認めている予算に賛成する事は、議会としての責任放棄であり、チェック機関としての市議会が機能不全に陥っている事になるのではありませんか?
この予算に賛成する者は、戦前、鳩山一郎が行った干犯発言以上の、議会としての自殺行為に手を下すのだとの覚悟を持って賛成していただきたい。ご存知ない方に干犯発言について解説すると、1930年ロンドン海軍軍縮条約にて、浜口内閣は米英に海軍軍縮を迫られ、要求を呑むことにしました。その事に対し、鳩山一郎は、「軍隊の統帥権は天皇陛下にある。その輔弼期間は内閣でなく、軍令部長や、参謀総長である。内閣は天皇陛下の統帥権を干犯している。」という趣旨の発言をして、軍を全くコントロールの効かない機関にさせるという、議員内閣制、議会制民主主義への自殺発言を行い、以後の軍部暴走の時代の大きなきっかけをつくりました。
このような市議会の自殺行為である予算が成立したのち、武蔵村山市はどうなってゆくのでしょうか?戦争の悲惨さや苦しみと武蔵村山市の将来がダブって見えるのは私だけでしょうか?
私は暗澹たる未来が横たわっていると思えて仕方がありません。
よって、平成19年度一般会計予算に対しては、議会人の良識として反対いたします。