日本で最もカルトな大学?ハッピーサイエンスユニバーシティの大学祭に行ってきました。略称HSUというこの学校は、大川隆法が教祖の幸福の科学の学校?です。開校2年目ですが、文科省から大学の認可がおりず話題になった学校です。
ですので、法的な位置づけは大学でもなんでもなくてただの私塾です。
場所は外房線の上総一ノ宮駅からバスで10分といったところです。特別にシャトルバスが出たのですが1時間に1本程度。一向にシャトルバスが来ないなあと心配になりながら、周りの人の様子を見ているとどうも駅の裏から出るらしく、駅の裏に行ったらHSU行きの観光バスが1台止まっており、なんとか乗り過ごさずにすみました。
ピラミッド型の礼拝堂
1枚目の写真でちらっと写っていますが、エジプト風のオベリスクと背景の校舎をくぐると、階段があり、その先はピラミッドがありました。「HSUにもピラミッド校舎があるんだ!」と学習院大学のピラミッド校舎を懐かしく思いながら入ってみると礼拝堂でした。中は撮影禁止なので、どうなっているか説明しますと、キリスト教の教会風に椅子が並んでおり、奥の祭壇のところには大川隆法像が立ってました。
数名、拝んでいる人がいましたが、部外者から見たら非常に違和感を感じました。どうしてかというと、ユダヤ教からイスラム教まで偶像崇拝はしません。金正日や毛沢東だって、同志とか同務とか言って建前上は一般人と同じ立ち位置です。池田センセーですら、「師匠を守れ!」というぐらいです。恥ずかしげもなく「我こそは神である!」と主張する大川隆法像に、失笑するしかありませんでした。
礼拝堂の両サイドが校舎になっています。トイレに入ってみると、こんな張り紙が貼ってありました。
宇宙人が逃げ出したそうです。
いつぞや、幸福の科学の方が訪ねて来て、「天目石さん、アメリカと中国は宇宙人の技術を兵器に転用しているんです!日本はやられてしまいます!」と真顔でお話をされていったことがあります。そんな経験もあるので、「マジで逃げたのか!」と思ったら、さすがに展示物のチラシでした。
でも、HSUではUFOの観測を続けていると展示発表してましたので、結構本気みたいです。宇宙人ネタでは、宇宙人占いをしている学生さんがいました。「あなたはベガ星人系ですね。」とか診断してくれるとのことでした。
学生さんに「ベガ星人とかプレアデス星人と会ったことはあるんですか?」と聞いてみました。残念ながら会ったことはないそうです。なら、「なんでベガ星人だかプレアデス星人だかを信じるの?」と聞いてみたら、「大川隆法先生がおっしゃるから…」だそうです。
大川隆法は、スピリチュアル系の不思議ちゃんたちを信者に取り込みたいから、ベガ星人とかプレアデス星人とか言っているだけなのに、純真そうな学生さんが気の毒になりました。
私の学生時代も何人かの友人たちが大川隆法にはまっていました。ちょうど、矢追純一やユリゲラーがブームだった世代で、ノストラダムスの人類滅亡をかなり真に受けてました。はまってしまった友人たちも、社会人になって数年後、「天目石の言う通り、インチキだった!脱会したから安心してくれ。」と全員脱会しました。
幸福の科学は、スウェーデンボルグの霊界探訪や、ダンテの神曲あたりを都合よく引っ張ってきて、大川隆法を神格化しているだけです。それで信者が頭打ちになると、拉致問題などに乗じて、北朝鮮・中国脅威論を唱えてネット右翼を取り込もうとしたりしています。
この学校は全寮制です。人里離れた場所で非常に偏った幸福の科学の思想だけを刷り込まれたら、将来、まともな社会生活を送ることは出来ないでしょう。まず履歴書にHSUなんて書けませんし、書いてもマイナスになるだけです。学園祭のお客さんも創価大学の100分の1以下ですから、就職を世話できる企業もほとんどないと思われます。協賛企業は焼き芋屋さんぐらいのようでしたから。
将来、ほとんどの学生が良くてニート。かなりの学生は精神的に崩壊して病院通いになってしまうのではないかと、心底心配になりました。
HSUは授業料と寮費を合わせると年間200万円にもなるようです。卒業後の医療費を考えると、間違いなく金をドブに捨てた方が良いです。