祖母の通夜の15日は台風が鹿児島に直撃しそうだという事で、14日に行けるところまで行こうと思って、博多行きの最終の新幹線に飛び乗りました。
新横浜を19時10分発だったのですが、指定席は完売!通路も人があふれている状況でした。
「博多まで約5時間立ちっぱなしかー」と通路に立ってました。京都でなんとか座ることが出来ました。12時に博多の到着し、カプセルホテルで1泊しました。
翌日!乗り換えが面倒だから、バスで鹿児島まで行こうとすると・・。
「台風4号のため、鹿児島・宮崎は、始発から運休します。」の張り紙。
行けるところまで行こうと思い、熊本までバスで行くことにしました。
バスが動きはじめると・・
総斎場の父から「とにかく、台風で大変なことになっている。すぐに東京に帰れ!」との事。
しかし、バスは熊本まで、多少雨にふられたぐらいで何事も無く到着。
熊本市内は雨も少しも降ってません。
熊本駅から鹿児島行きの電車に乗ろうと駅に行くと。
「熊本駅発着の列車はございません!」
なんと、列車が全部止まってました。
なるほど、災害が起こる前に運休させて被害をおさえているんですね。
じゃ、レンタカーで行くかと車を借りに行きました。
「お客さん、利用は熊本市内ですね?」
「ええ。」 台風4号直撃の鹿児島の行くと行ったら貸してもらえませんから。
鹿児島、錦江町の葬儀場の住所をカーナビで打ち込んだら、
「目的地まで233キロ!」
鹿児島と熊本ってそんなに遠かったの! 東京と埼玉ぐらいだと思ってました。
高速に乗ってしばらくすると、「人吉から先 通行止め」のサインが出てきて、実際、人吉出口のところで誘導をやってました。
結局、人吉から延々と一般道を走ることになりました。皆さん、台風情報を家でみているんでしょうか? 道路を貸切の状態です。 多少、風が強いかなと言った程度で、山を越え、錦江湾まで無事たどり着きました。それでも、ところどころは、木の枝などが散乱していました。
ようやく、海が見えたと思ったら、いきなり国道220号線も通行止め。
雨のなか、飛び出してきた警備のおじさんから、「ここから先は、土砂崩れで大変だから、山道でゆきなさい。」とアドバイスを受けて、針路変更しました。
翌日、通行止めだった所の復旧が済んでいたので通ったのですが、山がざっくりとえぐれてました。道端には大木や岩がゴロゴロと・・・。
大隈半島に台風が直撃したらしく、山道もあちこちで倒木してました。木より竹の方が弱いみたいで、道路をふさいでいるのは7割がた竹でした。
国道269号線を、葬祭場まであと5キロとなった所で、また通行止め。U-ターンして、別の道を探しながら向かいます。
ようやく、錦江町という交差点では、目の前の道が完全に土砂で埋まってしまってました。運良く、私が向かっている方向ではなかったので、良かったのですが、もっと土砂が多かったら完全に身動きが取れなくなっていました。
東京とは別の台風被害を経験することが出来ました。
結局、熊本から5時間30分かかって斎場に着く事が出来ました。ですが、すでに、お坊さんは帰ってました。
私は、たどり着けただけましでした。祖母が住んでいた集落でも、土砂崩れが発生し、道路が寸断され、誰一人お通夜に来ることは出来ませんでした
告別式の2時間前に様子を見に行ったら、道路が完全に土砂で埋まってました。
役場の皆さんが必死に復旧してくださったのでしょう。告別式には集落のみなさんも出席することができました。