武蔵村山市議会議員 天目石要一郎(あまめいし よういちろう)の活動報告

利権屋や某カルト団体の政治圧力の暴走捜査などの嫌がらせにもめげず、利権や不正とたたかっています。

喜連川社会復帰促進センター見学

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 先日、保護司会の皆さんと、喜連川社会復帰促進センターの見学をさせていただきました。この施設は、昨年PFI手法を用いて受刑者の社会復帰を考えてつくられた刑務所です。

 BBS会長より、参加した感想文を提出してくださいとの事でした。ようやく感想文を書きました。



              喜連川社会復帰促進センター見学報告
                                      天目石要一郎

 11月7日に喜連川社会復帰促進センターを見学させていただいた。社会復帰促進センターと言うと、老人保健施設のようなリハビリ施設をイメージするが、PFI手法を導入した刑務所である。建物の外観も非常にクリーム色を基調にしていて、刑務所の持つ殺伐とした印象とかなり違っている。それでも、高い壁や鉄格子の窓、厳重な出入管理に刑務所の厳しさを感じる事が出来る。
 案内してくださった刑務官の方が、「木工作業なんか覚えても実社会で役に立たないでしょ!」とポロッと言われたが、このセンターでは、実社会で役に立つ技術を刑務作業で身に付ける事が主眼になっている。そのため刑務作業は、洗濯工場、大規模の炊事、介護実習などである。ここでの炊事作業を調理師試験の受験資格に活かせる事や、介護実習で2級ヘルパーの資格取得を目指すなど、就職が容易になるような仕組みになっている。昨今、受刑者の再犯率高さが問題になっている。資格を持つことで、自信も付き再び犯罪に走らず、良き市民として生活が送れるようになるのではないだろうか。将来的に犯罪抑制につながればと思う。
 また、この施設では障害者や高齢者の受刑者を受けて入れている。中には80歳を越えた受刑者もいるとの事である。再犯を重ね、塀の中の方が長い人生を送ってきたのだろうか。以前、横浜刑務所を見学した時に、前科13犯という受刑者がいるとの話を聞いた事がある。「凶悪犯罪だと刑期が長いので、13犯というのは無銭飲食や、万引き程度の軽い罪を積み重ねないとなりません。」と刑務官の方は言っていた。80歳を越える老人受刑者もそんな人生を送ってきたのであろうか。
 芝生を敷き詰めたセンターの庭に、コンクリートで囲んだ空間があった。そこは、独房対象者用の運動場であった。「先日も、他の受刑者のソーセージを取ったので懲罰房(独房)に入った者がいます。」見学を通して、受刑者は静かに、不安と反省の日々を送っていると思われた。しかし、そこには気苦労の絶えない日常がある事がうかがわれた。刑務所には、懲罰としての厳しさと、社会復帰のための教育の両輪があってこそ、更正に繋がるのであろう。受刑者の人生で再び塀をくぐる事が無い様にと願わずにおられない。