ミッション２ 特定失踪者 生島孝子さんを探せ！
出発の前日に、特定失踪者問題調査会の真鍋専務理事よりメモを１枚もらった。それは、生島孝子さんに関する脱北者の目撃情報メモ。
目撃情報の内容は
「生島孝子さんは、高麗ホテルや平壌駅近くの２０階立てマンションに住んでいる。６Ｆか７Ｆ。ご主人は商社勤務で出張が多い。」
出来るだけ、高麗ホテルの回りなどをビデオに収める。２０階立ての建物が一つだけなら、そのマンションの前で「生島さーん。元気ですかー！」と大声を上げる所だが、あいにく、何処もかしこも２０階だてのマンションばかり。どれが生島孝子さんが住むというマンションか分からない。ツアーの間、平壌駅や高麗ホテル周辺は通る度に出来るだけビデオを回すようにする。
帰国後、姉上の馨子さんに見ていただく時に、孝子さんらしき通行人が写っています様にと思う。
食事後は、地下鉄に乗る。プラットホームは、なんと地下１００メートル、乗車するのは復興駅から栄光駅までの一駅のみ。どちらの駅も、バカボン親子の絵と悪趣味なシャンデリアで飾られている。そして、ホームに立つとモザイクで巨大な壁画が！いつもながら、人民よ団結せよ！革命成就！といったテーマの絵。しかし、走っている車両は５０年ぐらいたってそうなボロボロ。監視員が手で扉を開けていたので、自動なのは閉まる時だけのようです。
平壌地下鉄のおさらい
・２路線１８駅
・全線５ウォン均一
・平日乗降客数２５万人、休日４０万人
・ラッシュ時は３分おき、日中は５～６本おきに１本
一駅乗って、長い長いエスカレーターを降りると平壌駅前。 こちらでもビデオを回す。
どこもかしこも２０階立てのマンションばかり、どれが生島孝子さんのマンションか分からない。
交通整理の女の子の写真が撮りたいという要望で、交差点そばの本屋に行く。本屋と言っても客は私達のみ、置いてる本はご想像通り。この国の人は自由に本も読めないのだろうか？地元の人が自由に出入りする本屋ってあるんだろうか。
「朝鮮観光地図帳」と「日本の戦争犯罪 過去と現在」を購入。「日本の戦争犯罪 過去と現在」を持ってレジに向かう私を見て、金指導員はちょっと複雑な顔をする。
２月１６日は金正日首領様のお誕生日。喜びに湧く平壌市民と共に金正日花を観覧。場所は金正日花展示館！なんと、この花を展示するために巨大展示場を作ってしまった。この建物だけは暖房が入っていた。なぜなら、金正日花は寒さに弱いから。人民より花が大事なのか！
ようやく、コートを脱ぐ事が出来る。監視員より、「天目石さん、暑いですか？」と聞かれる。
別に暑い訳じゃないよ。私の目的はブルーリボンを付けて平壌観光することなのだから。
コート着てては見えないので。
金正日花は真っ赤なベゴニア。展示会場は２フロアと半分。メイン会場は２階で、金正日花で朝鮮半島を形作っている。朝鮮半島は金正日首領様の下にというメッセージがプンプンしていて、本当に悪趣味。
大群衆と一緒にぞろぞろと、金正日花を観覧する。
「金正日って、最悪だな！」とつぶやきながら歩いていても、襲ってくる者はおろか、睨んで来る者も皆無！
日本人が、朝鮮人の中に入ると襲われるんじゃなかったの？？？ 監視員さん？？？？
施設を回れば回るほど、金日成・金正日親子の自己顕示欲と露悪さには反吐が出てくる。
国民を食わせる事すら出来ない政治家が偉そうに・・・・
まだまだ、見学は続きます。モニュメント天国 平壌。 次は主体思想塔。
高さ１８０メートルの大同江の川岸に聳え立ってる巨大なトーチ。
ここは、エレベーターで登るのに、１千円も取る。親北の人たちは、入り口に掲示してある日本各地の主体思想研究会のパネルを見ながら狂気乱舞して、内輪話で盛り上がっている。
エレベーターは地上１５０メートルまでノンストップ！なのに、エレベータ内は１Ｆから８Ｆまでの表示が・・・？
監視員曰く、「１Ｆから８Ｆまで分けているのは、修理や検査の時すこしずつ動かすためです。」
はあーーー？何それ！
地上１５０メートルは確かに景色が良い、平壌の全景をじっくりとビデオに収める事が出来た。寒いので、撮影し終わったらすぐに降りた。
その後、凱旋門、南大門、朝鮮労働党創立記念塔などのモニュメントを見てホテルに戻る。
しかし、モニュメントだけはどれも立派。「人民の気持ちの表れなんです！」と言うので、「うちの街で市長がこんな糞の役にも立たない物を作るなんて言ったら、３日後にはクビになってるよ。」と答えておく。
共産主義独裁政治の怖ろしさをまざまざと体験して、今日の平壌見学は終了。
