武蔵村山市議会議員 天目石要一郎(あまめいし よういちろう)の活動報告

利権屋や某カルト団体の政治圧力の暴走捜査などの嫌がらせにもめげず、利権や不正とたたかっています。

GNH(国民総幸福量)と仏教

 立正佼成会の機関紙を読んでいたら、「GNHと仏教」というシンポジウムが開催されるということが書いてありました。

 GNHというのはブータンの王様が「GNP(国民総生産)より、GNH(国民総幸福)が重要だ!」と言い出した考え方です。

 ブータンの国是となっている考え方です。
 GNHに興味を持ったきっかけは、
 愛知万博に行った時、一休みしようと、並ばずに入れる上にガラガラだったブータン館に入ってみた事です。

 GNH(国民総幸福量)と言う言葉に、「良く分からないが、凄いことを言う王様がいるんだ!」と触発され、パネルが数枚あるだけのような展示物だけでは消化不良で、以来、何冊か本を読んだりしています。
 愛知万博って、ただの世界の物産展でしたが、「ブータンってなんか凄い国だ!」と思ったのが唯一の収穫でした。
 以来、一度ブータンに行ってみたいと思っているのですが、ブータンは未だに半鎖国状態。自由に旅行は出来ません。
 初めての、ブータンの人から直接話を聞く機会でした。

 カルマ・ウラ ブータン総合研究所所長より、「GDPの向上によって人々が本当に幸せになっただろうか?お金だけで人は幸せにはならない。だからGNHという考え方が必要なのだ。」というような話がありました。
 GNHは仏教を基本として国民に浸透させていっていることもわかりました。

 立正佼成会の庭野平和財団主催のシンポジウムなので、宗教的な部分が強調されている感は否めません。
 「お金だけでは幸せになれません。心の平安には仏教です。」とは、仏教系のどの宗教団体でも入り口で話す事です。
 「お金だけでは幸せになれません。労働の喜びと労働者の解放を!」となれば、共産主義になります。

 GNHはなかなか魅力的な言葉ですが、言葉だけでは、単に資本主義の限界を表しているだけです。


 社会学的な見地から、西川潤 早稲田大学名誉教授から解説がありました。

 1.ブータンがGNHを標榜するのは、国家としての生き残り戦略である。

   ・人口約70万人のブータンはGNPを標榜すると、インド資本に国ごと乗っ取られてしまう。
   ・同じく、ネパール人の大量流入を引き起こす。

 2.ブータンのGNH思想は有名だが、本当に実現しているのか?
   ・ブータンHDI指数(人間開発指数)世界134位 平均寿命63歳 識字率47%
   ・ちなみに日本のHDI指数は世界7位 1位は5年連続ノルウェーです。

   ・・・・・どうも世界の理想郷とは、言い切れないようです。


  ブータンは、GNH思想があるから国が維持できているんでしょうか?

  もし、ブータンが半鎖国を解いたらどうなるのでしょうか?
 
  ひょっとしたら国が無くなってしまうかもしれません。

 「日本には憲法9条があるから平和なんだ。」という、発想に近いかもしれません。

 ちなみに、ブータンの隣にあったシッキムという国は、王様がアメリカ娘に入れあげて国が無くなってしまいました。
 ただの人になってしまった元王様は、可哀想なことに、アメリカ娘に振られてしまいました。

 ブータンの人たちはどんな生活をしているのか。一度、この目で見てきたいです。